蓼科湖

ビーナスラインの道沿いにある高原の湖。

周囲をカラマツやシラカバの林に囲まれ、南側に立てば蓼科山や横岳の山容が湖面にくっきりと映し出される静かな湖で、湖周の遊歩道は綺麗に整備されている。

 

農業用の人工温水ため池でもあり、今でも地域の田んぼに活用されている。

江戸時代後期、比較的水量が多い茅野市北部の河川から南部の水不足地帯へ農業用水を送るため、諏訪地域の偉人「坂本養川」が「滝之湯堰」を開削。 この堰により約400haの水田が潤うこととなったが、水源の標高が高く農業に使うには水が冷たかった。そのため農業用水を温める目的で、昭和27年5月、蓼科湖が築造された。八ヶ岳の冷たい水を日光で温めた農業用温水により、受益地の米の収量が増え、戦後の食料増産に大きく貢献した。

 

 

標高:1,220m
湖周:1km
面積:0.085㎢
最大水深:7m / 平均水深:2.2m
所在:茅野市
水域:天竜川
流出河川:滝ノ湯川